今の時期は、秋作の大事な時、どんどん種まきをして苗を育て、植えていかなくてはならない。これまでは、強い日差しで苗が枯れないか心配していたが、急に寒くなって雨続きだと、今度は日照不足を心配することになる。ひょろひょろと軟弱に育った苗は、植えたとしても台風のような叩きつける雨が降ったらイチコロだ。今週は曇りか雨、こんな時は焦っても仕方ない。果報は寝て待て…いや、いや寝て待つわけにはいかないので、雨合羽を着て来年の雨よけ栽培用のトマトハウスを建てている。

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天候不順に追い打ちをかけるように、イノシシがあちこちに出没して、うちの3枚となりの田んぼは畔も壊され、稲は倒され泥だらけだ。泥をこすられた米は、まずくて食えないという。うちの田は、合鴨の電柵とネットが田をくるりと取り囲んでいるので、今のところ無事だが、年々この地での農業が難しくなってきている。

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まちの広報で呼びかけた月一回の家庭菜園講座で出会い、それからほぼ毎日草むしりにやってきている年配の男性がいる。日長黙々と草取りをしている。種をまくことも植えることもない。まだ雑草と野菜の区別がつかないとつぶやき、農業は奥が深いですねと言う。

毎日通ってくるので、だんだんと親しくなって、一緒にお茶をしたりお昼を食べたり、問わず語りにこれまでの人生を語ったり。昔一流企業の重要な(?)ポストで働いていたようで、経営とか投資とかに詳しい。彼が皆農塾の経営を心配してこんなことを言った。

「P・D・C・A」を知っているか?と。Pはプラン、Dは試し、Cはチェック、Aはアクションで、これに沿って経営していく。そして今後の展開に勝算はあるのか?とも。

勝算ねえ~。そんなこと考えたことない。考えたらやれませんよ。一晩で丹精込めた田畑の作物がイノシシにやられる、明日は我が身と思いながらやっている。でも、きっと何か方策が見つかるかもしれない、イノシシを山に追いやる知恵が生まれるかもしれない、やめたらお仕舞だから、映画ガイヤの「明日地球が滅びようとも、私はリンゴの木を植える」です。彼は、ここで起きていることが、日本の山村のあちこちで起きているんですね、と頷いた。

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来年は、トマトを上手に作りたいなあ。(K)